SNKRS LIFE

スニーカーとシュプリームを通したアパレルの話。元国内外セレクトショップバイヤー、ラグジュアリーブランドMD等アパレル業界に固執していた人間が業界を離れ、俯瞰で業界を見てみようかな~と思って書くTwitterみたいなblog

イノベーションのジレンマ COMME des GARCONS HOMMEがZOZO出店

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驚いたので、掲載します。

WEB販売を卸先にはNGにしていたCOMME des GARCONSDSMで販売を始めただけでも驚いていたが、ついにmallに出店。

 

mallですよ!

 

自社siteならわかるが、mallの形態に出店するとは思わなかった。これでは他社と変わらない。もうなにも変わらない。たぶん、ここからjunyaやplay等々メインのライン以外をmallでも売っていくのだろう?いや、時間の問題だろう。

 

価値がなくなったというと大げさだが、そこまで売上が冷え込んでいたのだろうか?

ラグジュアリー店舗が出店し始めたから、自社も問題はないと思ったのだろうか?

ZOZOは中国からでも注文及び発送が可能になったので、日本人口の10倍に旨味を感じたのだろうか?

 

これで、COMME des GARCONS HOMMEというかCOMME des GARCONS のブランド価値は飛躍的に下がったと思う。

 

ブランドイメージを保つのであれば、実店舗を減らし、残念ながらスタッフも減らしてでも、または会社の規模を縮小したとしても、Day1の気持ちを忘れてはいけない。人は替えがきくが、ブランドイメージはそうそう変えることは出来ない。

それが、ブランドとしての軸だと思う。

 

数年だが、バイヤー時代COMME des GARCONSのとあるラインをバイイングしていた。パリコレにも行っていた。junyaではない。ショールームで洋服を見ると、 mensはplus以外はイノベーションのジレンマにかられていたように感じていた。

顧客のニーズに応えて従来製品の改良を進め、ニーズのないアイディアは切り捨てる。企業としての破壊的イノベーションはplusだと仮定したとしても、HOMMEはHOMMEという考え方により破壊的イノベーションの共有がされていなかった。持続的イノベーションのみで作られ、売上が取れていたのでHOMMEは破壊的イノベーションを軽視していた。しかし年々、顧客のニーズはHOMMEの持続的イノベーションには飽きていた。気づいたときには手遅れの状態になっており、他社の破壊的イノベーションの価値のほうが市場で認められていた。そして従来のHOMMEの商品はブランド価値を失い、地位まで失っていた。。。

 

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